憧れの新婚生活、生活費ってどのくらいかかるんだろう?
今まで実家で暮らしていたり1人暮らしだったりすると、2人での生活費ってなかなか想像がつきませんよ。
食費以外にも、洋服を買うお金やスマホ代、遊びに行くお金、またそれぞれの趣味など、いろいろな出費があります。
ちゃんと生活できるか心配ですか?
しかし、実際に新婚生活を始めた人たちのデータを見れば、それぞれに平均いくらくらいかかっているかを知ることができます。
あらかじめ金額を予想できれば、計画を立てた暮らし方を考えていけます。
ここでは、実際の統計を基に、夫婦の1ヶ月の生活費についてご説明します!
夫婦の家計管理のパターンは、「2人で生活費を管理している」夫婦が21%
引用:ゼクシィ 新生活準備調査 2016 リクルートマーケティング
上のグラフは、夫婦の収入と家計管理のパターンを示しています。
1位は、「夫と妻ともに収入があり、夫と妻ともに収入の一部を生活費に入れ、2人で生活費を管理し、夫と妻ともに自身の収入の一部からお小遣いを得ている」が21%と最も高い数字になっています。
生活費の管理を2人で行うのは、二重のチェックができるのでおすすめです。特に新婚のころは、2人での生活が落ち着くまでは何にいくら使っているかをしっかり把握しておく方が無駄遣いを避けられます。
2位は「夫と妻ともに収入があり、夫と妻ともに収入を全て生活費に入れ、主に妻が生活費を管理し、夫と妻ともに生活費からお小遣いを得ている」が17%となっています。
お互いの収入をすべて生活費に入れ、お小遣いもそこから捻出する方法は、家計としては一番計算がしやすいといえます。
主に妻が管理する、というのは不公平にも見えますが、1人の方が残高を把握しやすいメリットがあります。
しかし、この場合でも月に一度は家計について夫婦で話し合う時間を持つことで、使いすぎなどを防ぐことができます。
家計の管理は生活する上でとても重要ですが、どんなパターンであれ、必ず夫婦で確認する癖をつけると良いでしょう。
長い期間を一緒に過ごす結婚生活は、お互いにお金の使い方、考え方が違うと喧嘩の元になりやすく、暮らしていくことが難しくなります。
どちらが管理することになっても任せきりにせず、「2人のお金」として向き合う姿勢を持ちたいです。
1ヶ月あたりの生活費は平均で22万円
引用:ゼクシィ 新生活準備調査 2016 リクルートマーケティング
夫婦1ヶ月あたりの生活費は、「20~25万円未満」が34%で最も高く、次いで「15~20万円未満」が24%、「25~30万円未満」が17%となっています。
平均は22万円ですが、意外と安いと感じる人もいるのではないでしょうか。
2016年より前の年を見ても同じような推移になっていて、生活費については大きな変動はこれからもないことが考えられます。
引用:ゼクシィ 新生活準備調査 2016 リクルートマーケティング
また、生活費の中でも固定費として大きな割合を占める住居費については、「8~10万円未満」が最も高い27%、次いで「6~8万円未満」が24%、「10~12万円未満」が16%で続いています。
上のグラフは、賃貸と購入と両方を含んでいますが、27%の夫婦が「8~10万円未満」というのは、生活費の平均が22万円であることを考えると少し高めな印象を受けますが、これは地域による差も反映されています。
2位の「6~8万円未満」というのは妥当な数字といえます。
住居費は高すぎると家計を圧迫します。ほかの費目と違い節約が難しいところなので、2人の収入に見合った部屋に住むのがベターです。
夫婦2人の食費は1ヶ月で「3~4万円未満」が33%
引用:ゼクシィ 新生活準備調査 2016 リクルートマーケティング
食費を見てみましょう。
上のグラフによると、夫婦2人の1ヶ月あたりの平均は4.1万円です。
「3~4万円未満」が33%で最も高く、次に「4~5万円未満」が21%、「5~6万円未満」が18%と、全体的にお金をかけている印象です。
生活費の平均が22万円ですが、住居費のように毎月変わらない出費と違い、食費は節約が可能な部分です。
4万円というと、一日に使う金額はおよそ1300円。平日のランチはお弁当にするなど自炊を取り入れると、もっと下げることができます。
ですが、新婚のころはまだまだ2人で出かける機会が多く、外食を楽しむのも良い思い出の一つとなります。
結婚を機に自炊を始める夫婦も多く、2人でキッチンに立つ楽しみをこれから増やしていくのも良いです。
光熱費にかかるお金は「2万~2万5千円未満」が24%
引用:ゼクシィ 新生活準備調査 2016 リクルートマーケティング
光熱費には電気やガス・水道代が含まれます。
通信費は電話料金やスマートフォンの使用料(端末の代金含む)、インターネットの回線、プロバイダの料金などが含まれています。
「2万~2万5千円未満」が24%と最も高くなっていますが、夫婦が共働きで夜間しか家にいないことを考えると妥当な数字です。
通信費にかかるお金としては、インターネットの回線やプロバイダの料金は固定費ですが、スマートフォンは各キャリアが安いプランを提案していて、今は格安SIMを使ってさらにお得に使う人も増えています。
夫婦だと割引もあるので、スマートフォンアプリの課金などに気をつければ家計を圧迫するような費目ではありません。
洋服、美容にかけるお金の平均は1.6万円
引用:ゼクシィ 新生活準備調査 2016 リクルートマーケティング
洋服やカットなど理美容にかかるお金を見てみると、平均は1.6万円と家計の中でもかなり抑えられていることが分かります。
「1~2万円未満」と答えた夫婦は2016年で41.3%、それ以前も同じような数字になっています。
次が「2万~3万円未満」で19.8%、「3~4万円未満」が13.1%と、おしゃれにお金をかける割合はかなり低くなっているんです。
お付き合いをしているころは、デートでファッションやメイクにも力を入れていたかもしれませんが、夫婦として一緒に暮らすようになると、そのような「外向き」の部分にはあまりお金をかけない傾向にあります。
交際費、趣味・レジャー費は「1~2万円未満」が29%
引用:ゼクシィ 新生活準備調査 2016 リクルートマーケティング
交際費、趣味・レジャー費を見てみると、こちらも「1~2万円未満」が29%で最も高くなっています。
次いで「2~3万円未満」が27%、ここ数年は同じような推移になっています。
1万~2万円未満というと、衣服や理美容と同じでかなり出費を抑えていることになります。
結婚する前は外でのデートでお金がかかっていても、結婚後は落ち着いて過ごす夫婦が多いことが分かります。
それぞれが持っている趣味など、独身のころはお金をかけることができても、結婚を機に見直すという夫婦もいるでしょう。
上のグラフで注目したいのは、「0円」という夫婦が11%で3番目に高い割合になっていることです。
何を交際費や趣味・レジャー費と考えるかは夫婦によって違いが出てくるかもしれませんが、「自分たちはそこにお金をかけない」と考えている夫婦が多いことは驚きです。
つまり、それだけ節約を意識していることになります。
住居費や食費など必ずかかるお金と違い、交際費や趣味にかかるお金は家計の管理で調整がしやすいところです。
あまり切り詰め過ぎるとストレスになりますが、やはり夫婦で話し合って収入に見合った額を使うことが大切です。
その他の生活費は平均2.9万円
引用:ゼクシィ 新生活準備調査 2016 リクルートマーケティング
「その他の生活費」とは、例えば神社などで払ったお守り代やご祈祷料など、費目の中でどこにも属さないもののことを言います。
上のグラフを見ると、「1~2万円未満」が23%、「2~3万円未満」が17%、「3~4万円未満」が12%、そして「0円」が11%となっています。
これらは雑費とされることが多く、ここでも「0円」となっている夫婦が11%もいることは、しっかり費目別に管理していることが分かります。
新婚生活が始まる前の貯蓄額は平均304万円
引用:ゼクシィ 新生活準備調査 2016 リクルートマーケティング
それでは、貯蓄について見ていきましょう。
上は、結婚式後に新たに貯蓄を始めた時点での家庭の貯蓄残高を表したグラフです。
「100万円未満」と「100~200万円未満」がともに22%で最も高くなっています。
自分たちの収入以外に貯蓄があることは、何かあったときも頼りになり、気持ちに余裕を持てるのでぜひ頑張りたいところ。
結婚式後でも100万円前後の貯蓄がある状態で新婚生活をスタートできるのは理想な形ともいえます。
一方、「0円」という夫婦が10.6%と3番目に多いことに注目してください。
貯蓄がない状態で新婚生活を始めた夫婦もまだまだ多く、2010年は全体の5.2%だったことに対し2016年はその倍の数字になっています。
不況が続く現在では、少ない収入から貯蓄にお金を回せないという人も多いでしょう。
ですが、結婚生活が始まれば1人ではなく2人の収入で暮らしていけます。
家計を上手に管理して、貯蓄に回すお金を確保したいです。
「結婚を機に貯蓄を始めた」夫婦は全体の55%
引用:ゼクシィ 新生活準備調査 2016 リクルートマーケティング
「結婚を機に貯蓄を始めた」という夫婦は、上のグラフによると55%と半数を占めています。それ以前の年でも同じような割合になっています。
結婚すると収入が2倍になります。そして、生活費の管理も2人で行っていくことができます。
生活費の中に貯蓄を考えることはこれからの人生設計でも重要なことです。
引用:ゼクシィ 新生活準備調査 2016 リクルートマーケティング
続けて新しく貯蓄を始めた時期を見てみると、「挙式の1ヶ月後まで」に始めたという夫婦が28.1%と最も高くなっています。
結婚前に一番出費のかかる結婚式を終えてから貯蓄をスタート、というタイミングは先の計画を立てやすいのでおすすめです。
次に「挙式の7ヶ月以上前」が20.8%、「挙式の6ヶ月前」が11%と続いています。
挙式にかかるお金とは別に貯蓄を始めるのは大変ですが、しっかり結婚後の生活を考えているカップルが多いといえます。
どんなタイミングであれ、貯蓄は「始める」ことが肝心です。
お給料の入る口座から天引きで別の口座に移すようにするなど、あらかじめ手をつけずに済むような形で管理していくと貯まりやすく、目標額を立てることでさらに続けるモチベーションを維持できます。
1ヶ月あたりの貯蓄額は「2~4万円未満」が19%と最も多い
引用:ゼクシィ 新生活準備調査 2016 リクルートマーケティング
1ヶ月あたりの貯蓄額を見てみると、「2~4万円未満」が19%と最も高く、次いで「10~12万円未満」が18%、「4~6万円未満」が17%となっています。
平均は9万円となっており、生活費の平均が22万円であることを考えると、5割近くを貯蓄に回している夫婦が多いことが分かります。
「2~4万円未満」と「10~12万円未満」は割合が似ていても数字には開きがあります。10万円以上だと実に収入の半分を貯蓄していることになり、かなりほかの費目を抑えているといえます。
もちろん貯蓄額は多いに越したことはありませんが、「生活費の中からいくらを貯蓄に回せるか」は家庭によって変わってきます。
貯蓄に必死になるあまり節約を意識しすぎても、窮屈な暮らしになってしまいます。
「○○年までに○○万円貯める」など2人で目標を設定し、無理のない範囲で管理してくことが重要です。
貯蓄を始めた目的は77%の夫婦が「将来への備えとして」
引用:ゼクシィ 新生活準備調査 2016 リクルートマーケティング
貯蓄を始めた目的を見てみると、77.4%の人が「将来への備えとして」となっています。
次いで「出産・育児のため」が41.6%、「住宅購入資金として」が39.2%となっており、「結婚生活の中で使う」ことを目的として貯蓄している夫婦が多いといえます。
妻が妊娠・出産すると、その期間は仕事ができない上に子どもが小さいうちは外で働くことも難しく、貯蓄から生活費を出す可能性が高いです。また、住宅を購入する目的も、将来子どもができて家族が増えることを想定している夫婦が多く、「結婚生活で起こるイベント」に備えるためです。
独身のころは「何となく」で貯蓄していたという人も、結婚すれば目的が出てきます。
2人で同じ目標を持ち貯蓄に励むことは、家計の管理にも良い影響があります。
生活費の平均が22万円というのは現実的な数字ですが、それぞれの内訳を見るとどこが節約できるか分かります。
食費に多少お金をかけているとしても、衣服や美容にかかるお金、レジャー費など固定費ではない費目の出費をかなり抑えられています。
2人で暮らすことは、1人で暮らすよりいろいろなムダを省くことができ、また貯蓄に回せるお金も出てきます。
夫婦2人で家計についてしっかり話し合い、地に足の着いた暮らし方を考えることで、より安定した夫婦関係を築いていけるのではないでしょうか。